大正時代「文学散歩」みなかみ紀行(2) 佐久ホテル


信濃毎日新聞第28982号(昭和30年代)の「文学散歩」みなかみ紀行(2)に佐久ホテルが登場していますので。下記の通りご紹介致します。【若山牧水が招かれた佐久新聞社主催の短歌会が

ある日、大正十一年十月十五日は日曜日にあたっていた。朝の霧もなく晴れてみごとなひよりになっていた。土地の小学校の運動会があり、また三杉磯一行の相撲があるとかで、

当時北佐久郡の郡役所があった、岩村田の町筋の動きには、何かはなやぎがみられた。前夜から佐久ホテルに泊まっていた牧水、随行の村松道弥、門林浜治の二青年、

一行を出迎えた門人、布施村の重田行歌、本牧村の大沢茂樹の両人たちは、部屋の障子をあけはなって、朝の茶を楽しんだ。やがて皆が散歩に出たあと、牧水は近くの床屋(青山)で散髪をした。

その店ももんでいた。床屋の主婦が、来る客をみなへやに招いて、こたつに入れ、茶をすすめているのが、牧水の目には珍しくうつっていた。歌会は新聞社の二階で開かれた。

新築の明るい部屋で、うららかな日ざしが入り、階下にひびく印刷機の音も酔っているような静かな昼であった。

参会者は三十人ほど。なかには松本市からやってきた高橋希人もいた。

中村柊花も松代から出てきていた。




●「文学散歩」みなかみ紀行(2)。
  • 佐久ホテル

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    サクホテル

  • 〒385-0022 長野県佐久市岩村田今宿553(中山道今宿)

    TEL:0267-67-3003

    FAX:0267-67-3755

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